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商品情報五人娘

名前の由来

23代寺田啓佐が自らの病をきっかけに生命(いのち)の視点で“人様のお役に立つ、本物の酒”を目指し始めた自然酒造り。苦労の末、最初にできた酒にぜひいい名前をつけたい!と命名をお願いしたのが、アララギ派歌人・土屋文明さんでした。
とてもご長命だった文明さん、20代目寺田憲と交流があった頃、寺田本家を訪れたとき娘がたくさん出てきて驚いた記憶があり、その想い出から「たくさん娘がいて、にぎやかな蔵で造ったお酒を飲んだらきっと楽しいだろう」「まじりっけのない自然酒は、けがれを知らない娘のイメージ」だと『五人娘』と名付けてくれました。

無農薬米を探して

それまではコストを抑えるために、安い酒米ばかりを求めてきましたが、酒造りを根本から変えるため無農薬米を探すことに。とはいえ30年も前のこと、無農薬といってもつてはなく農業雑誌の記事を頼りに山形の農家さんを訪ねようやく手にすることができました。
そこで見せられたのは、10年前に作られたふたつの米。そのひとつは黒くタール状にとろけていました。農薬と化学肥料を使用するとこうなってしまう、無農薬無化学肥料の米は、何年たっても変わらずに、土に埋めれば芽がでてくるのに。「新しい酒はぜったい無農薬米で造るぞ!」と啓佐は決意を固めたのです。

最初は山廃仕込みで

ようやく手に入れた無農薬・無化学肥料米を使った最初の自然酒造りは、それまでの速醸はやめ昔ながらの酒造り、「生酛」(きもと)を簡略化した「山廃」(やまはい)で仕込むことに。ところがその時の杜氏は速醸のやり方しかしらず、「昔聞いたことがある」くらいの知識で取り組んだのですが、失敗どころか米本来のほのかな甘みと奥行きのある味わいのうまい酒ができたのです。

手のひら仕込み

こうして誕生した「五人娘」、当初はなかなか売れませんでしたが、根気よく売り続けていくうち、応援してくれる方が少しずつ増え、次第に口コミで拡がり、自然食品店さんなどでもお取扱いいただけるようになりました。その後酒造りはより“手のひら造り”へと変わっていきます。山廃仕込みから、山卸作業(酛摺りともいう)を行う昔ながらの酒母造り「生酛」となり、どんどん手仕事が増えていきました。
今では酛摺り唄も復活、寒仕込みが始まると、蔵の中には蔵人たちの酛摺り唄が響きます。

無濾過は琥珀色

日本酒は無色透明なものと思っている方もいらっしゃるかもしれません。実はこれは出来上がったお酒に炭や珪藻土を入れて色や雑味を取り除く“ろ過”をしているから。できあがったままの日本酒はキラキラと美しい淡い山吹色をしています。寺田本家ではこれを“琥珀色”と呼んでいます。“ろ過”をすると、とてもキレイな酒になるのですが、微生物が醸してくれるたくさんの成分をも取り除くことになってしまいます。
五人娘も当初は“ろ過”をしていましたが、できたそのままを皆様にお届けできるよう、今は五人娘をはじめとするすべての銘柄を無濾過でお届けしています。
低精白(お米をあまり磨いていない)のお米で醸した「香取」もございます。
昔ながらの自然酒、本物の酒の味を、いつまでもお楽しみいただければと願っています。