うふふ通信
2026.08.19
「オホホ」自然酒の楽しみが広がるお酒
新しい自然酒シリーズ「オホホ」の販売を開始しました。
日頃蔵人たちの中に見え隠れする「遊び心」や、面白そうだなを試してみる「実験」、微生物たちの気分の向くままの「思いがけない発酵」。それらをすくい上げ、寺田本家が長年培ってきた自然酒造りの思想や手法を土台にしながら、アイデアを形にしていくシリーズです。
これから先このシリーズでは、一期一会の様々なお酒が生まれていきます。その中でもオホホシリーズの根底には共通する想いがあります。
自然発酵の多様性|
一本の木だけでは多様性のある森にならないように、お酒の世界もまた、多種多様な個性ある味わいのお酒が生まれることで、豊かになっていきます。
オホホは新しい木々が生まれ育つように、菌のふるまい、つくり方や味わいによって、自然酒の景色を広げていきます。
味わいや香りの表情、軽やかさ、野性味。シリーズごとの違いがやがて豊かな森のように広がり、オホホという自然酒の新たな魅力を育んでいきます。
見方が変われば、流れが変わる|
雨のあとに川の流れが変わるように、小さな一滴の積み重ねが大きな景色を動かします。
オホホは、日本酒を「発酵した液体」と捉え直すことで、日本酒のあり方を柔らかくほどき、自然酒の新しい流れを生み出していきます。
これまで届かなかった場所へ流れ込み、まだ出会っていない人のもとへ繋がります。
遊び心や軽やかさ|
蔵の中に棲む多様な菌たちの笑い声が聞こえてきます。「オホホ」という音からは、楽しさや嬉しさが軽やかに響きます。
「オホホ」を発酵の世界につながる扉として、手に取ってお愉しみください。ひょっとしたら、今後の自然酒を引っ張っていくお酒に出会えるかもしれません。

そんなシリーズの一本目が、この「オホホ1」。
「オホホ1」は、ゆっくりと動き出した酵母たちによってうまれた生酛造りの生原酒です。いつもなら20日もするとさかんに発酵する酵母たちが、待てど暮らせどなかなかやってきませんでした。
どうしたんだろう、大丈夫かな・・・と心配しながらも、私たちにできるのは信じて待つこと。そうして40日、ようやく酵母たちが発酵を始めてくれました。
自由気ままな微生物たちにゆだねた酒母で醸したお酒は、まろやかな甘さとリンゴ酢のような酸味が広がる、明るく爽やかな味わいになりました。
私たちの新しいお酒、いっそのこと瓶もラベルも日本酒にとらわれず遊び心満載にしようと、ワインのブルゴーニュ瓶を使うことにしました。コルクにもよく見ると「あれ?これって・・・」となる、ちょっとした遊び心を加えています。
ラベルのイラストは、千葉県船橋市にある「空と海」にお願いしています。今回ラベル製作にあたり実際にお邪魔させていただきました。

「ものづくりと身体づくり」を軸に障がい福祉サービスを運営している「空と海」。
建物の中は作品で溢れていて、湧き出る創造性や遊び心、一つの物に向き合い続ける情熱が感じられます。家具やカトラリー、クッションや小物まで、すべてが手作りで美しく、いろどり明るく暖かくて、軽やかな空間です。運営するレストランの小麦や野菜も自分たちで育てていて、ひとつの「豊かな村」の様でした。
「空と海」で生まれる作品は、物づくりの楽しさや、手仕事のあたたかさ、よろこびに溢れています。「すぐできるとは思わず1年かけて何かになるかなという気持ちでいる」と、あるスタッフさんが話されていました。
じっと待つという姿勢が、そこにいる人の創造性を引き出すのです。その姿勢は、自然酒造りや、菌たちの自由なふるまい、蔵人たちのチャレンジから生まれる「オホホ」に通じます。
ラベルからも伝わる豊かさが、蔵の中に棲む多様な菌たちの笑い声と響き合っているようです。

沢山の想いを込め、沢山の方が関わり出来上がったオホホ1、ぜひお楽しみください。
